
自分は病院薬剤師に向いているのだろうか・・・
一度でもそう考えたことはありませんか?
こんにちは、ゆり子です。
私は新卒で入社した調剤薬局を1年未満で退職し、その後7年ほどケアミックス病院で薬剤師として働いてきました。

正直に言うと、私自身も「病院薬剤師に向いている人間なのか?」と、今でも自信を持って答えられるタイプではありません。
それでも、病院で働いてきた7年間を振り返ると「病院薬剤師になってよかった」と思っています。
病院薬剤師の向き不向きについて調べると、
「体力がある人」「夜勤を乗り越えられる人」「精神的にタフな人」
といった特徴がよく挙げられますが、個人的にはあまり本質的ではないと感じています。
この記事では、私自身の経験をもとに
- 病院薬剤師に“向いているか”よりも大切だと思うこと
- 病院薬剤師に一度はチャレンジしてみてもいい人の共通点
- 「向いていない」と感じたときの考え方
についてお話しします。

病院薬剤師に興味はあるけど、不安が拭えない

今の自分は向いていないのではと悩んでいる
そんな方が、自分なりの答えを考えるヒントになれば嬉しいです。
病院薬剤師に向いているか悩んだら考えてほしい5つの願望
- 他職種と関わりながら医療に携わりたい
- 臨床経験を積みたい
- 注射薬の知識を身につけたい
- 専門の認定資格を取ってプロフェッショナルな薬剤師になりたい
- 研究や治験に関わってみたい
上記の5つのような願望を持っている方は一度病院薬剤師にチャレンジする価値があると思います。
1.他職種と関わりながら医療に携わりたい
病院では基本的にチーム医療で成り立っています。
他職種と関わりながら薬剤師の役割を果たすことができるのは病院薬剤師ならではです。
栄養サポートチーム(NST)や感染制御チーム(ICT)への参加に限らず、病棟カンファレンスへの参加もあるので他職種と関わりながら医療に携わりたい人はぜひ病院薬剤師にチャレンジしてみてください。
2.臨床経験を積みたい
臨床経験とは、それぞれの患者の病態や背景、検査値、治療経過を踏まえた上で薬物療法について専門的判断を行い、医師や看護師、患者に対して提案などの介入をすることです。
一言で表現すると「医療現場での実務経験」ですが、
- 患者個別性の把握(年齢、疾患、併存症、腎肝機能、検査値、生活背景などの考慮)
- 薬学的判断(用量設計、相互作用、副作用、適正使用、代替案などの考慮)
- 能動的介入(医師・看護師・患者に対して、説明・提案・確認を行う)
- 結果の確認・評価(介入後の効果・安全性・経過を追う)
といった4点が臨床経験の要素となります。
病院ではカルテを通じて①患者個別性の把握や④結果の確認・評価を行うことができ、②薬学的判断は添付文書やガイドラインを参考にし、③能動的介入は病棟業務などを通じて行うことができます。
こうした臨床経験を積みたい場合は病院薬剤師として働くことをオススメします。
3.注射や輸液の知識や経験を身につけたい
注射薬や輸液に関する知識を身につける場合、病院で働くことがベストです。
最近では無菌調剤の設備がある調剤薬局も出てきていますが、頻度は圧倒的に病院の方が上です。
病院によっては注射薬の混注は看護師が行っているところもありますが(私の勤めている病院も薬剤部で混注はしていません)、配合変化の知識などは身につきます。
注射薬そのものの知識、混注の技術、注射薬と内服薬の使い分けなどは病院で働くうちに自然と身につくので、注射や輸液の知識や経験を身につけたい方は病院薬剤師になるのがベストです。
4.専門の資格を取ってプロフェッショナルな薬剤師になりたい
例えば、日本病院薬剤師会が定める認定・専門薬剤師に次のようなものがあります。
- がん薬物療法認定/専門薬剤師
- 感染制御認定/専門薬剤師
- 精神科認定/専門薬剤師
- 妊婦・授乳婦認定/専門薬剤師
- HIV感染症認定/専門薬剤師
※基本的に各種認定薬剤師の上に専門薬剤師があります。
病院薬剤師でなくても目指せる認定・専門資格はありますが、症例報告や論文、学会発表が必要なものもあります。
病院の場合、研究活動が普段から盛んなところも多いため、症例集めがやりやすいメリットがあります。
もし、専門資格を取ってプロフェッショナルな薬剤師になりたい場合は病院薬剤師も検討してみてはいかがですか?
5.研究や治験に関わってみたい
病院では研究活動や治験も行われています。
どのくらい積極的に研究活動や治験が行われているかは病院によりけりですが、全く研究活動をしていない病院はおそらくないと思います。
また、病院によっては研究活動にお金が出るところもあります。
専門の資格を取ることまでは検討していなくても、何かしらの分野で研究をしてみたい、治験に関わってみたいと思われる方は病院薬剤師がオススメです。
病院薬剤師が向いていないのではなく、その職場が合っていないだけの可能性
ちまたで言われる病院薬剤師に向いている人の特徴の代表格に「夜勤や当直を乗り越えられる体力&精神力のある人」があげられますが、ハッキリ言って気にしなくていいです。
なぜなら、夜勤や当直がない病院もあるからです。私の勤めているケアミックス病院も夜勤や当直はありません。
オンコール対応はありますが、それは調剤薬局における24時間対応の電話番と同じなのでは?と捉えています。(電話の相手が患者さんか看護師さんかの違いくらい)

もちろん、夜勤や当直がある病院を検討される場合は夜勤や当直を乗り越えられる体力・精神力が求められる可能性はあります。
また、ワークライフバランスに至っても選ぶ職場(病院)によりけりな部分もあるので、プライベートを重視したい方には不向きといったことはありません。
残業が多くてシフトもハードな調剤薬局もあるので、ワークライフバランスで病院向きかどうかは考える必要はありません。

結局のところ、病院に限らず自分がその職場に合っているかどうかが一番の鍵になります。
「病院薬剤師に向いていない」と感じている人ほど、実は環境要因で悩んでいるケースが多いと感じています。
どの職場(病院)が自分に合いそうか判断するために、必ず病院見学にいくことをオススメします。
やりたい事が病院ではなく他の場所で叶えられる可能性
もちろん、病院ではできないことも多いです。
調剤薬局ではかかりつけ薬剤師として一人の患者さんの健康をサポートすることができます。
また、在宅医療をされている調剤薬局では在宅医療分野の知識や経験が身につくことでしょう。
OTCやセルフメディケーションに関する分野の知識や経験を身につけたい場合はドラッグストアが向いていると思います。
調剤薬局、ドラッグストア以外にも企業薬剤師という選択肢もあります。
病院、調剤薬局、ドラッグストア、企業、それぞれに役割があり、優劣は存在しません。
数ある選択肢の中から自分自身の願望を叶えるために最適な場所はどこか?それを考え続ける必要があると思います。

あなたはこれからどうなりたいですか?すぐに答えが出せなくても大丈夫です。
唯一向いていない人の条件を挙げるとしたら「お給料を気にする人」
薬剤師の他の職種に比べると病院薬剤師のお給料は安いです。
ですが、食べていけないわけではありませんし、生活に困ることはありません。
実際、私自身奨学金を返済しつつ一人暮らしをしていますが、貯蓄できるだけの余裕はあります。

もう少しお給料上げてほしいと思うことはありますが、特別不満に思っているわけではありません。
- 一刻も早く奨学金を返済したい
- 出費が多くてなるべくたくさんの収入が欲しい
- コスパが合わないと思うことはしたくない
そう思われる方は病院薬剤師に向いていない人なのかも知れません。

個人的にはお金の面以外で向き不向きはないと思っています。
病院薬剤師の向き不向きについて悩んでいる人へ

自分は病院薬剤師になりたいと思っているけど、向いているかどうか不安

まずは一度チャレンジしてみませんか?

現在病院薬剤師をしているけど、自分は病院薬剤師に向いていないのでは?と思っている。

別の病院へ転職してみるのも選択肢の一つにしてみませんか?
いきなり転職するのは大変だと思います。
- 体験談を探して読んでみること
- とりあえず見学に行ってみること
- 今の選択が全てではなく、必要であればやり直しをすること
この3つをやってみるだけでも世界は変わってくると思います。
あくまで私個人の見解ですが、病院薬剤師の向き不向きについて悩んでいる人の解決の助けになれば幸いです。
このブログ記事をご覧いただきありがとうございます。今日の記事が、進路や転職を考えるきっかけになれば幸いです。









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