こんにちは、ゆり子です。
病院薬剤師に対して、

チーム医療に関われてかっこいい

専門性が高そう

病棟業務に憧れる
といったイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。
一方で、

給料が低いって本当?

勉強が大変そう…

実際働くときついのでは?
と不安を感じる方も少なくありません。
私自身、新卒で入社した調剤薬局を1年未満で退職した後、ケアミックス病院(急性期・回復期・療養など複数機能を持つ病院)へ転職し、病院薬剤師として約7年間働いてきました。
病院薬剤師として働く中で、
- チーム医療に関わるやりがい
- 多職種連携の面白さ
- 病棟業務ならではの学び
を感じる一方で、
- 業務量の多さ
- 複雑な人間関係
- 責任の重さ
- 将来への不安
に悩むこともありました。
結論から言うと、病院薬剤師には確かにメリット・デメリットの両方があります。
そして、その感じ方は「どんな病院で働くか」「自分が何を重視するか」で大きく変わります。
この記事では、病院薬剤師として約7年間働いた実体験をもとに、
- 病院薬剤師のメリット・デメリット
- 実際に働いて感じたリアル
- 病院勤務で得られたこと
- 病院薬剤師が向いている人の特徴
を正直にお話しします。
病院薬剤師を目指している方や、今後の働き方に悩んでいる方の参考になれば幸いです。
※病院の種類(急性期・回復期・療養型)や規模によって、働き方や忙しさは大きく異なります。本記事はケアミックス病院で7年間勤務した私個人の体験談ベースです。
メリット・デメリット比較表
| 【メリット】 | 【デメリット】 |
| 時間に追われにくい | 給与は調剤薬局より低め |
| 入院患者さんとじっくり関われる | 夜勤・当直がある病院もある |
| チーム医療に参加できる | 会議や委員会業務が多い |
| 業務に集中しやすい | 転勤がない病院もあり |
| 多職種連携の経験が積める | 人間関係が固定化しやすい |
メリット①調剤薬局ほど時間に追われにくい
調剤薬局で働いていたときはとにかく患者さんを待たせてはいけないことがとても重要でした。

体調が悪いので早く家に帰りたい。

この後予定があるのであまり時間がない。
いろんな事情があると思いますが、待ち時間は少ないに越したことないですよね。
それに病院で待った後、今度は調剤薬局でも待たないといけない。
待ち時間に待ち時間を重ねた結果、調剤薬局に来たときにはすでにお怒りモードの方もいました。

このように調剤薬局は常に時間に追われている印象が強かったです。
(あくまで私の偏見です)
病院ではそもそも患者さんは待っていないため、調剤薬局ほど待ち時間を強く意識する場面が少ないと感じました。
私の勤めている病院では院外処方箋をスタートするまでは院内で外来患者さんの薬をご用意していましたので調剤薬局と同じように患者さん側の待ち時間が発生します。
ですが病院の場合だと調剤中にお会計を済ませたり、リハビリに行くケースもあったので調剤薬局に比べて待ち時間に余裕を持たせることができました。
院外処方箋になってからはもちろん待ち時間なんてものは存在しなくなったので、時間的余裕はより増えました。
ただ、時間に追われ“にくい”と表現した理由は、入院患者さんに対して緊急で処方された薬は急いで調剤しないといけなかったりするので、メリットには時間に追われ“にくい”と表現しました。

それでも時間的余裕がもたらす心の余裕は私にとって大きかったですね。
メリット②患者さんと話しやすい
先ほどの時間の話と繋がるのですが、調剤薬局では時間に追われていることが多いため、服薬指導に掛ける時間が少なく最低限の話しかできなかったり、お怒りモードの方がやってくるとそもそもまともな会話すらできないなんてこともあります。
また、病院で話した話と同じ事を何でまた調剤薬局で話さないといけないのか?病院で医師から話を聞いたから調剤薬局で薬剤師の話を聞く必要があるのか?などと思ってらっしゃる方もいます。
病院の場合だと、服薬指導は主に入院中の患者さんに対してすることになるので、会話に使う時間が多いです。
また、退院するためには病を治す必要があるので真剣に話を聞く姿勢でいる患者さんも多いです。
病院の形態にもよりますが、回復期や療養型になると長期間入院する患者さんが多いので関係の構築もしやすい印象があります。

私自身ケアミックス病院で回復期病棟を担当していたため、入院期間中に仲良くなった患者さんもたくさんいます。
仲良くなった患者さんが退院するときは嬉しさもありますが、寂しさの方が案外大きいのはデメリットになりますかね?
ちなみに、職場の仲のいい先輩は患者さんから絵をプレゼントされていました。絵はがきを薬剤部宛にくださる方もいらっしゃいます。
患者さんと話しやすい環境があるからこそ、このように多くの患者さんと仲良くなれたと思います。
メリット③チーム医療の一員として他職種と関わりながら治療に貢献できる
病院には栄養サポートチーム(NST)、褥瘡対策チーム、感染制御チーム(ICT)、認知症ケアサポートチーム(DST)など様々なチーム医療があります。

私は3~4年くらい認知症ケアサポートチーム(DST)に関わり、薬剤提案や勉強会の開催などを行ってきました。
他職種の方と関わりながら治療に携わることはやりがいがあり、知識や経験を積む事に対しても非常に大きなメリットだと思います。
私の場合、DSTでマニュアル更新をする際に薬物療法の部分を改訂するために書籍を読み込み、ガイドラインを読み込み、看護師さんの要望に応えるため採用薬剤の簡易懸濁や粉砕の可否なども調べて大幅改訂した経験があります。

あの頃は大変でしたが達成感も大きかったですし、何よりいい勉強になりました。
上記のチーム医療以外に病棟カンファレンスへの参加など、他職種の方と関わりながら治療を進めて行く機会はたくさんあります。
病棟カンファレンスでは他職種から見た患者さんの状態を知ることができる貴重な機会です。
私たちは薬剤師なので薬の方に視点が向きがちですが、カンファレンスを通じで「患者さんを見る」意識というものが身につくことができました。
メリット④薬剤師業務に集中しやすい
調剤薬局では薬の説明だけでなく、金銭授受やレジ対応まで同時に行うことが多く、意外と神経を使います。
キャッシュレスが浸透しているとはいえ、高齢の方は主に現金です。
- 会計ミス
- 現金管理
- レジ締め
- 金銭授受ストレス
調剤薬局では投薬した薬剤師がお会計をすることになると思います。私はこれが怖かったです。
病院では医療事務さんが会計をしてくださるので多くの病院では薬剤師が現金に触れることはないのでは?と思います。

薬剤師業務に集中できる環境という意味でも、私には大きなメリットでした。
デメリット①お給料が低い
言わずもがな、病院薬剤師はお給料が低いんですよね。
私も調剤薬局から病院に転職したときは手取額だけでも半分近くになりました。(住民税がない社会人1年目の調剤薬局の給料と住民税込みで控除されるようになった社会人2年目の病院の給料を比べた影響もあります)
奨学金を借りられてる方も多いと思います。私も奨学金返済中の身です。
調剤薬局の場合だと奨学金返済サポートなどがある会社もあるので、お金の面はどうしても病院のデメリットになります。

正直なところ、「やりがい」と「お金」のバランスで悩む人は多いと思います。もう少しお給料増やしてください。
→病院薬剤師の不満やきついと感じる現実に関する話についてはこちら
デメリット②夜勤がある場合がある
私はケアミックス病院で救急対応していないこともあり、夜勤はありませんでしたが、急性期病院だと夜勤があるところが多いです。
若いうちは夜勤をこなす体力もあると思いますが、年を重ねると夜勤は正直大変だと思います。また、夜勤で緊急対応するときに経験が浅いとプレッシャーが大きいと思います。

夜勤がある病院の場合はデメリットになりますが、夜勤がない病院もありますので、病院への就職を検討される方は夜勤があるかどうかをチェックしてください。
病院見学時に「当直頻度」「仮眠体制」「急変対応の有無」を確認しておくとミスマッチを減らせます。
デメリット③会議が多い
これは完全に私見です。
調剤業務や病棟薬剤業務に加えて、チーム医療の一員として様々な会議に参加します。
NSTやICT、各種委員会、病棟カンファレンスなど…
会議の内容にもよりますが、参加する意味があるのかわからない会議もあります。それとは反対に発言しないといけない会議もあります。
絶対に発言をしないといけない会議の場合、人前で発言することが苦手な場合は苦痛だと思います。
また、会議に貴重な人員が取られてしまうので、その間調剤室がてんやわんやになってしまうことも多いです。

お願いだから早く帰ってきて~
デメリット④転勤がない
これは一見メリットに思えるかも知れません。
ですが、同じ部署内に合わない人がいる場合は精神的にかなりつらくなることがあります。
同じ部署で長く働くからこそ、人間関係の影響を受けやすいと感じました。
調剤薬局の場合は店舗異動があるので改善策はありますが、病院の場合だと転職するしか選択肢がなくなり、職歴が増えてしまうというデメリットがあります。
病院の場合でも系列の別病院へ転勤というケースもありますが、調剤薬局ほど融通は利かない印象です。
病院薬剤師を経験して得られたこと
病院では医師、看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、栄養士などさまざまな職種の方と関わりながら医療に携わっています。
薬剤師もその一員です。

私もその一員になったことで以下のようなことを経験値として得ることができました。
- ○疾患や薬物治療を多角的に考える視点
- ○患者背景や他職種からの情報を踏まえて考える力
- ○医師、看護師、その他職種の方との連携経験
- ○多職種チーム医療の経験
- ○「薬を見る」のではなく「患者さんを見る」意識
私自身、病棟を3つ経験し、認知症サポートチーム(DST)に参加しており、そこで得られたものは今の自分にとって大きな財産になっています。
他の記事でも病院薬剤師としての経験談をまとめていますので良ければ参考にしてください。
→調剤薬局から病院に転職してよかったことや後悔したことについてはこちら
病院薬剤師はこんな人に向いている
私自身の経験から、病院薬剤師は以下のような方に向いていると感じます。
- 患者さんとじっくり関わりたい人
- チーム医療に興味がある人
- 疾患や薬について深く学びたい人
- 多職種と連携しながら働きたい人
- 「薬」だけでなく「患者さん」を見たい人
反対に、「収入を重視したい」「淡々と業務をこなしたい」という方は、調剤薬局や企業薬剤師の方が合うケースもあると思います。
まとめ
以上が病院薬剤師の私目線でのメリット&デメリットとなりますが、いかがでしたか?
今回は病院薬剤師のメリットを紹介するために調剤薬局下げをしてしまいましたが、もちろん、調剤薬局にもいい点はたくさんあります。
調剤薬局が合うか病院が合うかは人それぞれです。私は病院薬剤師として働くことができて良かったと思います。
結論として、病院薬剤師は患者さんとじっくり向き合いたい方や、チーム医療にやりがいを感じる方にはオススメの働き方だと思います。

病院への転職を迷っている方は、見学で実際の雰囲気を見てみるのも一つの方法だと思います。
※病院の種類(急性期・回復期・療養型)や規模によって業務内容や忙しさ、働き方は大きく異なります。
本記事はあくまで「ケアミックス病院で7年働いた私個人の経験」として読んでいただければ幸いです。
この記事が病院薬剤師を目指す人や病院薬剤師に興味を持つ人にとって参考になれば幸いです。
▶病院薬剤師のイメージに悩んでいる方へ
「病院薬剤師は大変そう」というイメージに、プレッシャーを感じたこともありました。
実際に働く中で感じた“病院薬剤師のイメージと現実”についてはこちらにまとめています。
→ 病院薬剤師への偏見と実際に働いて感じたリアルな話についてはこちら
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薬剤師として働いてきた7年間を通じて、私なりに選んだ道とその道のりについてまとめています。
→ 1年目で退職した薬剤師が7年かけてたどり着いたキャリアの選択についてはこちら
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