こんにちは、ゆり子です。

自分は薬剤師に向いていないかもしれない……
仕事でミスが続いたり、周りと比べて落ち込んだりすると、そんな気持ちになることがありますよね。
私自身も、新卒時代や病院で働く中で何度も「薬剤師に向いていない」と思った経験があります。
ですが今振り返ると、本当に向いていなかったのではなく、経験不足だったことや、職場環境が自分に合っていなかったことが大きく影響していました。
「向いていない」と感じたときは、すぐに辞めるかどうかを決めるのではなく、一度立ち止まって原因を整理することが大切です。
この記事では、私の実体験も交えながら、辞める前に整理したい3つのポイントをご紹介します。
- 経験不足が原因ではないか
- 職場環境や働き方が合っていないのではないか
- これから自分はどんな働き方を選びたいのか
この3つの視点から考えることで、「向いていない」という思い込みではなく、自分にとって納得できる答えが見えてくるはずです。
「辞めるべきか、それとも続けるべきか」と焦って結論を出す前に、まずは一緒に整理してみましょう。
ポイント①まずは「向いてない」と感じる理由を整理する
そもそも「向いてない」と感じるのはどんなとき?
あなたはどんなときに「自分は薬剤師に向いていないな・・・」と感じますか?
まずは、なぜ「自分は薬剤師に向いていない」と感じるのかを紙に箇条書きでいいので書き出してみましょう。
向いていないと感じる出来事は人それぞれだと思いますが、主に以下のような内容が当てはまると自分は薬剤師に向いていないかもと感じがちだと思います。
- ミスが多い、ミスが続いてしまう
- 仕事についていけない感覚がする
- 人から注意されることが多い
- 失敗してはいけないプレッシャーがつらい
- 頑張っても成果を実感できない
- 人間関係が上手くいかない
- 人と比べて自分は劣っているのではないかを思う
まず始めに混同しがちですが、「向いてない」と「今つらい」は別問題です。
「今つらい」と思っている事が頭の中で勝手に「薬剤師向いていない」に変換されていませんか?
薬剤師は専門性が高く、人の命や健康に関わる責任の大きな仕事です。
だからこそ、一時的な失敗や職場でのつらさを「自分には薬剤師の適性がない」と結び付けてしまいやすい職業でもあります。

私も学習支援ボランティアに来ている子どもたちに薬剤師はこんな仕事してるんだよと説明しようとしても難しくてなかなか伝えられないくらい、薬剤師の仕事の特殊性は感じます。
薬剤師という仕事の特殊性が、単に今のこの状況が合っていなくてつらいだけの問題を、いつの間にか「薬剤師向いていなくてつらい」に変換してしまい、より深く落ち込んでしまう・・・
まずは「今の状況がつらい」≠「薬剤師に向いていない」であることを念頭に置いてください。
その上で、向いていないと感じる理由について深掘りしましょう。
| ミスが多い、ミスが続いてしまう | 経験不足?職場環境? |
| 仕事についていけない感覚がする | 経験不足?職場環境? |
| 人から注意されることが多い | 経験不足? |
| 失敗してはいけないプレッシャーがつらい | 職場環境? |
| 頑張っても成果を実感できない | 職場環境? |
| 人間関係が上手くいかない | 職場環境? |
| 人と比べて自分は劣っているのではないかを思う | 経験不足? |
向いていないと感じる理由について、
- 経験不足
- 職場環境
この2つが大きな影響を与えているのではないでしょうか?
「つらい理由」を紙に書き出してみる
あなたが「薬剤師向いていない」「仕事がつらい」と感じる理由は何ですか?
ここでもう一度考えてみてください。
- 人間関係が合わない
- 上司との相性が悪い
- 人手不足
- 残業が多い
- 教育体制が整っていない
これらが原因なのに、「私は薬剤師に向いてない」と思ってしまう人は非常に多いです。
「今の状況がつらい」≠「薬剤師に向いていない」です。
薬剤師という仕事は専門性が高く、責任も大きい仕事です。
そのため、本当は「今の職場がつらい」「今の環境が合わない」という悩みであっても、「自分は薬剤師に向いていない」という結論に結び付けてしまうことがあります。
自分自身のつらい理由を可視化して解決するために、まずは「つらい理由」や「薬剤師向いてない」と思う理由や出来事を紙に書き出して見ませんか?
| 出来事 | なぜつらかった? | 経験不足?環境?それ以外? |
| 調剤でミスをした | 焦って確認不足だった | 経験不足 |
| 毎日残業 | 仕事量が多い | 環境の問題 自分のタスク管理がまだまだ |
| 先輩に怒られる | 質問しづらい雰囲気 | 忙しくて人に頼りにくい環境 |
ポイントは、「自分が悪い」と決めつけないことです。
一つひとつの出来事を分けて考えることで、「努力すれば改善できること」と「環境を変えた方がいいこと」が見えてきます。

「向いていない」と結論を出すのは、まだ早いかもしれません。まずは一緒に原因を整理してみましょう。
一歩前に進むために、自己分析&自己理解は大切なプロセスです。
ポイント②経験不足か、職場環境かを見極める
向いてないのではなく「経験不足」かもしれない
- ミスが多い、ミスが続いてしまう
- 仕事についていけない感覚がする
- 人から注意されることが多い
- 人と比べて自分は劣っているのではないかを思う
この4つは経験不足が影響している可能性があります。
| ミスが多い、ミスが続いてしまう | 経験が少ないとミスが多くなりがちなのは当然 |
| 仕事についていけない感覚がする | 仕事さばくという要領という名の経験が足りていないと仕事について行けないと感じてしまうのは当然 |
| 人から注意されることが多い | 経験が少ないうちはいろいろなことで注意や指摘を受けがちになる |
| 人と比べて自分は劣っているのではないかを思う | 経験豊富な薬剤師と比べると劣っていると感じるのは当然 |
経験が足りないとミスが増えたり、そのせいで注意されることが増えてしまうのは当然です。
仕事さばくという要領という名の経験が足りていないと仕事について行けないと感じてしまうのは当然です。
また、経験値がまだ少ない自分と経験豊富な誰かと比べると「自分は劣っているのではないか?」「自分は仕事ができないのではないか?」と悪い方向に自分を捕らえがちになってしまいます。
新人の頃は、「できないこと」が目につきます。
しかし経験を積むにつれて、確認のポイントや仕事の優先順位が身につき、「以前ならできなかったこと」が自然とできるようになります。
つまり、今感じている苦手意識は、経験によって変わる可能性があります。
また、比べる相手を経験豊富な誰かではなく、過去の自分自身と比べるようにすると、成長を実感でき、今の自分を肯定できるようになります。
新人薬剤師が経験不足から来る「薬剤師向いていない」という悩みや「きつい・しんどい」と感じてしまう事については別記事でも詳しく取り上げていますので、よければ参考にしてください。
向いてないのではなく「職場環境が合っていない」のかもしれない
- ミスが多い、ミスが続いてしまう
- 仕事についていけない感覚がする
- 失敗してはいけないプレッシャーがつらい
- 頑張っても成果を実感できない
- 人間関係が上手くいかない
この5つはもしかしたら職場環境が合っていないことが影響している可能性があります。
それぞれどのような職場環境が「薬剤師向いていない」という原因になるのでしょうか?
| ミスが多い、ミスが続いてしまう | 調剤室が乱雑、マニュアル化の不備、ITツールやシステムが未導入 |
| 仕事についていけない感覚がする | 業務量に見合った人員配置になっていない |
| 失敗してはいけないプレッシャーがつらい | 業務量や人間関係が悪影響を与えている可能性 |
| 頑張っても成果を実感できない | 評価基準が定まっていない |
| 人間関係が上手くいかない | フォローし合う関係ができていない 問題あり社員の影響でギスギスしがち |
調剤薬局やドラッグストアで、別の店舗へ行くと雰囲気やルールが異なると感じたことはありませんか?
今の店舗単位での職場があっていないだけで、異動や転職をして環境を変えると不思議と今まで抱えていた悩みが悩みでなくなることがあります。
また、調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業という業種によって求められる能力は異なります。
接客が苦手、スピード勝負が苦手、夜勤が苦手・・・
それは「薬剤師に向いてない」ではなく、「今の職場に向いてない」可能性があります。
そして、職場という場所(where)だけではなく、正社員やパート、派遣といった働き方(how)が合っているかどうかも大切な視点です。

私自身、新卒で調剤薬局を辞めたときは「薬剤師そのものが向いていない」と思っていました。
でも病院へ転職すると、「向いていない」のではなく「環境が合っていなかった」ことに気づきました。
人にはそれぞれ能力を発揮しやすい環境があります。
海には海の魚が、川には川の魚が住んでいるように、私たちが息のしやすい環境かどうかはこれからの長い薬剤師人生の大きなカギとなります。
ポイント③辞める前に、自分らしい選択を考える
自分に合った選択肢を考えてみよう
あなたが「薬剤師向いていない」と思う理由、「つらい」と感じる理由について紙に書いたりすることで整理できましたか?
整理できたらその悩みを解決するために思考しましょう。
経験不足が原因の場合は、経験値を積むこと(職場での経験や自己研鑽など)で自然と解決する可能性があります。
また、悩みごとによっては人と比べたりしないなど少し考え方や視点を改めることで解決するものもあります。
しかし、環境が原因の場合はどうするのがいいか・・・
環境が原因の場合は、自分に合った環境へ身を置くことが解決につながる場合があります。
その方法の一つが、異動や転職です。

簡単に転職して逃げちゃってもいいのかな?

本当は自分自身が原因で、自分は根性が足りないのかもしれない
そう思って「職場を変えること」をためらう方は多いと思います。
もちろん、すぐに転職する必要はありません。
職場を変えることが最善だと主張するつもりはありません。
ですが、一つだけ言いたいことは「あなたは逃げようとしているのではなく選び直しているだけ」です。
あなたの目の前にはこれだけの選択肢があります。
- 異動できるなら異動する
- 同じ業種(調剤薬局、ドラッグストア、病院、企業など)の別の職場へ転職する
- 別の業種へ転職する
- 働き方を正社員からパートに変える
- 転職はハードルが高いけれど転職市場での自分の価値を見つけるために転職活動エージェントに登録する
- 納得のいく結論を出すまでとりあえず現状維持
- まずは情報収集だけしてみる
他にも信頼できる先輩や友人に相談する、有給を取って少し休むなど、小さな選択肢もあります。
あなたはこれらの選択肢を選び直しているだけです。
もしかしたら、ここにはない選択肢を見つけ出すかもしれません。
「向いてない」と決めつける前にまずは整理から
仕事でミスが続いて注意をされ、自分ひとりだけ仕事が終わっていなかったり、周りの人との関係に頭を悩ませたりすると、どうしても「自分は薬剤師に向いていない」と思いがちになってしまいます。

私も何度薬剤師向いていないと思ったことか・・・
向いていないと決めつけて後ろ向きになってしまう前に、まずはなぜ自分が「薬剤師向いていない」と思うのかを整理すると、後ろ向きな気持ちも少しは前向きに変えられるのではないでしょうか?
「薬剤師向いていない」と思う理由も掘り下げてみれば経験不足や自身の考え方、そもそも職場環境が合っていないことが多いです。
「向いていない」と感じることがあっても、その気持ちだけで人生の大きな決断をする必要はありません。
経験不足なのか。
職場環境なのか。
働き方なのか。
一つずつ整理していけば、今よりも納得できる答えが見えてくるはずです。
あなた自身の人生です。
どうか、「向いていない」という思い込みではなく、「自分はどう働きたいのか」を大切にして、あなたらしい選択をしてください。
コラム:「向いていない」と思うことは悪いことではない
「向いていない」と思うとどうしても後ろ向きな気持ちになってしまいますよね。
ですが、「向いていない」と思うこと自体は実は悪いことばかりではありません。
ミスばかりで「自分薬剤師に向いていないな~」と思って落ち込むと思います。
ですが、ミスを減らすためにどうしたらいいかを考え、ミスを減らすための行動をとることは成長において必要な過程ではないでしょうか?
また、ミスもなく、他人からも指摘を受けない場合、一体どのように自分に対して「気づき」を得ることができるのでしょうか?
「向いていない」と思うこと自体は自分を客観視して、今よりも成長するための必要な過程だと私は思います。
だとすると、「向いていない」と思うこと自体はそれほど悪いことばかりではありません。

自分は薬剤師に向いていないかも・・・
そう思っているあなたは成長の途中にいるだけかもしれません。
▶キャリアに迷いながら働いている方へ
「このままでいいのかな」と悩みながら働き続けた経験は、今振り返っても無駄ではなかったと感じています。
薬剤師として働いてきた7年間を通じて、私なりに選んだ道とその道のりについてまとめています。
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