こんにちは、ゆり子です。
就活中の薬学生や転職を考えている方の中には、

病院薬剤師は人手不足って本当?

なぜ人が集まらないの?
と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、病院薬剤師は全国的に不足しており、現場では深刻な課題となっています。
この記事では、実際に病院で働く立場から
- 病院薬剤師が不足している理由
- なぜ求人が集まらないのか
- これから目指すべきかどうか
をリアルな体験ベースで解説します。
- 病院薬剤師を目指そうか迷っている薬学生
- 調剤薬局やドラッグストアから病院へ転職したい薬剤師
- 病院薬剤師の実情を知りたい方
はぜひ最後までご覧ください。
みんなが思っている以上に、病院は人材確保に苦戦している
結論として、病院薬剤師は全国的に不足しています。
その理由は
- 給与が低い
- 業務負担が重い
- 求人の探し方が特殊
- 病院側の採用方法が古い
個人的にはこの4点が大きな原因だと分析しています。
実際に、医療系情報サイトm3.comの報道でも、病院薬剤師不足は「由々しき問題」と指摘されています。

また、中央社会保険医療協議会の資料においても、薬剤師の地域偏在が解消されていない現状が示されています。
これらのデータからも、病院薬剤師の不足は一部の地域だけでなく、全国的な課題であることがわかります。
私の勤めている病院も人手不足で困っています。
ハローワークと病院薬剤師会に求人を出しても、近隣の大学にお願いしても、人が来てくれません。
一体なぜ病院に薬剤師が集まらないのでしょうか?
人手不足で悩んでいる病院で働いている私なりにその理由を考えてみました。
病院に薬剤師が集まらない理由4つ
①収入が少ない(他業態より低い)
周知の事実ですが、病院薬剤師は調剤薬局やドラッグストアの薬剤師に比べて収入が少ないです。
転職する目的は人それぞれですが、収入アップを目的に転職する方も多い中で病院薬剤師の収入は見向きもされません。
実際、私も調剤薬局から病院に転職したときは手取額がおよそ半分になりました。
私の勤めている病院の求人では初任給は23万円となっているので、そこから社会保障料を引くと手取額が20万円切ってしまいます。
奨学金のことやこれからのインフレ時代において、少しでも収入が多いところを選びたいと思うのが人間の心理です。
②仕事が大変(実際大変)
仕事の大変さの種類とその大変さが自分に合っているかは別問題ですが、仕事そのものはもちろん大変です。
一般的な調剤業務や服薬指導に加えてチーム医療への参加や各種委員会の業務は多いです。
また、検査値やカルテ記載内容、各種ガイドラインから治療内容が適切か判断する必要もあり、処方チェックするだけでもかなり大変です。
他部署からの要望や近年言われている医師業務のタスクシフトもあって仕事量は増えています。
さらに研究活動もあるのでなおのこと忙しくて時間が足りません。
病院によっては当直や夜勤もあるのでなおのこと大変さが増します。
病院は業務の幅が広く、責任も重いため「きつい」と感じやすい環境です。
③転職サイト・エージェントで病院求人が見つからない理由
病院薬剤師になりたいと思って転職活動するとき、病院の求人が少ないと思ったことはありませんか?
これは病院側の事情ですが、採用コストを抑えたいために高いお金を払ってまで転職エージェントに募集することはほとんどありません。
私の勤めている病院もハローワークや近隣の大学、病院薬剤師会にしか求人を出していません。
転職する人の大半が転職エージェントを利用する今の時代において、古典的でコストのかからない募集方法しかとらないこともあって募集情報が転職したい人にまで知られていない現状があります。
そのため、転職サイトで「病院求人が少ない」と感じるのは当然です。
実際には非公開求人や直接応募が中心のため、探し方を知らないと見つからないケースが多いです。
病院薬剤師の求人の探し方には少し工夫が必要なので、別記事にて病院薬剤師の求人の探し方についてまとめていますので良ければ参考にしてください。
④調剤薬局やドラッグストアから病院に転職できないと思われている(結論:十分可能)
結論として、調剤薬局やドラッグストアから病院への転職は十分可能です。
ですが私が薬学生だった頃、調剤薬局やドラッグストアから病院には転職できないという噂を耳にしたことがあります。
実際、私が調剤薬局から病院へ転職したと友人に報告したときは「すごいね、よく転職できたね」と言われました。
実際、調剤薬局やドラッグストアから病院に転職できないことはありませんし、他にも数名調剤薬局から病院へ転職を成功させた人を知っています。
病院が人手不足を解消できない理由
人手不足に対して楽観的すぎる
人手が足りずに現場は業務過多で残業するのが当たり前になっても、薬剤部の業務は増えていく一方で人材確保の工夫が十分に行われていないケースも多く見られます。
募集はかけているんだからいつかは応募があるでしょう、というスタンスでは現場はどんどん疲弊していきます。
このまま改善が見られなければ今いる人員が見切りをつけて去ってしまう可能性も意識して欲しいです。
人材確保の方法が古典的すぎる
ハローワークと病院薬剤師会へ求人を出すという古典的な方法だけでは、SNSや転職エージェントなどの無料サービスを使いこなすイマドキの薬剤師の目にとまることはありません。
多少コストをかけてでももう少し人材確保の方法を考え直して欲しいです。
従来の方法だけでは限界があるのではないでしょうか。
このまま人員が増えずに人員が減る一方です。
人材の高望みをしないでほしい
病院の求人を見たときに、病院経験や年齢制限を設けているところがあります。
それでも募集があればそれでいいと思いますが、結局募集が来ないのであれば、人材の高望みをしないでほしいです。
定年間近の人材でも、病院での勤務経験がなくても、別にいいのではないでしょうかと言いたいです。
また、フルタイムの正社員のみを採用している病院もありますが、人手不足解消のためにもパートを雇うことを考えてみませんか?
フルタイムで働いてくれる方がいいのはわかりますが、フルタイムで働くことが全てではないですよ。
病院薬剤師不足を解消するために期待されている取り組み
調剤補助員を活用することで業務負担を軽減できる
現在、多くの病院で薬剤師の負担を減らすために調剤補助員を雇っている病院も多いのではないでしょうか?
補助員の方に何をどこまでやってもらうかは職場によって異なると思いますが、タスクシフトの面から考えても有効な手ではないでしょうか?
私の勤めている病院でも補助員の方が1名います。
主に事務作業や雑用をやってもらっていますが、薬剤師の負担を減らすためにピッキングもしてもらうようになりました。
調剤補助員もまだ1名だけの定員なので、これからもう少し人数を増やし、やってもらうことも増やしていってほしいですね。
ただ、私の病院の調剤補助員さんはフルタイムパートが条件で時給ももちろん高くありません。
時給はともかくですが、フルタイムパートが条件となると調剤補助員の募集にも人が来ないのではと不安に思います。
薬剤師も調剤補助員も、もっと柔軟に働ける条件であってほしいです。
機械化を進める
実は私の勤めている病院には自動調剤マシーンがあります。
自動調剤マシーンはとても便利で、私たちが他の業務をしている間にピッキングをしてくれるのでとても助かります。
他にも調剤過誤を防ぐための監査システムやピッキングサポートシステムもあります。
人手不足で一番困るのは医療を受ける患者なので、こうした調剤過誤を防ぐためのシステムはありがたいです。
機械そのものは費用が高いのですが、その分業務負担の軽減や調剤過誤を防ぐためには必須となるのではないでしょうか。
病院薬剤師は不足している今がチャンス|ただし「探し方」で差がつきます
薬剤師の数が増えて余るようになるのではと言われ、実際一部地域では薬剤師の数は飽和化しています。
そんな中で病院薬剤師はまだまだ足りていないので、就職先に悩まれている方は病院薬剤師として働くことを検討してみませんか?
病院は人手不足が続いているため、病院未経験者を歓迎していたり、年齢制限を設けていなかったりする求人もあります。
病院薬剤師は不足しているからこそ、今はチャンスでもあります。

私の病院でも50代まで企業勤務で調剤経験のない方が就職していますし、私自身も新卒で入社した調剤薬局を1年未満で退職した上での病院への転職ですよ。
病院薬剤師への就職を検討されている方は以下の記事を是非参考にしてください。
ただし、求人の探し方を知らないと「そもそも見つからない」ということも多いです。
自分に合った職場を見つけるためにも、情報収集は早めに始めておくと安心です。
病院薬剤師の求人は以下の方法で探すことができます。
- ハローワーク
- 各都道府県病院薬剤師会の求人情報サイト
- 近隣の病院の公式ホームページから採用情報を確認する
- 転職エージェントからの紹介
- 出身大学のキャリアセンター
詳しくは別の記事でまとめていますので、よければそちらをご覧ください。
病院薬剤師の実際の様子を知りたい方へ
私がこの記事で病院薬剤師は人手不足アピールをしたせいで、

病院は忙しくて大変そう・・・病院に興味あったけど自分にできるかな?
と不安に思っていませんか?
確かに人手不足で仕事は大変ですが、病院薬剤師という仕事はチーム医療の一員として臨床に深く関わることができるのでやりがいはあります。
人手不足とはいえ、病院によっては患者さんの容体が安定している方が多いため夜勤・当直なしの病院もありますし、人手不足が解消されることで勤務環境が良くなることも十分考えられます。
病院薬剤師の実際の様子も複数記事にしていますので良ければご一読いただき、病院薬剤師として働く自分をイメージしてみてください。
→ 病院薬剤師への偏見と実際に働いて感じたリアルな話についてはこちら
→病院薬剤師として7年働いて感じたメリット・デメリットについてはこちら
病院薬剤師という働き方には大変な面もありますが、その分やりがいや成長できる環境もあります。
気になる記事からぜひご覧いただき、自分に合った働き方かどうかを考える参考にしていただければ嬉しいです。
さいごに
病院薬剤師が人手不足となっている背景には、
- 給与が他業態より低い
- 業務量や責任が大きい
- 求人の探し方が特殊
- 「病院には転職できない」という誤解
など、複数の要因があります。
一方で、人手不足だからこそ病院未経験者や中途採用のチャンスが広がっている病院も少なくありません。
私自身も調剤薬局から病院へ転職した一人です。
「病院で働いてみたい」という気持ちがあるなら、最初から諦める必要はありません。
大切なのは、一般的な転職サイトだけに頼らず、自分に合った方法で求人を探すことです。
この記事が、病院薬剤師という働き方を考えるきっかけになれば嬉しいです。
▶一歩踏み出すことにためらってしまう方へ
最初から大きな目標や強い覚悟がなくても、一歩踏み出す価値はあると思っています。
私自身が感じた「まず動いてみること」の大切さをまとめました。
→単純な動機でもまず一歩踏み出すことの大切さについてはこちら
▶キャリアに迷いながら働いている方へ
「このままでいいのかな」と悩みながら働き続けた経験は、今振り返っても無駄ではなかったと感じています。
薬剤師として働いてきた7年間を通じて、私なりに選んだ道とその道のりについてまとめています。
→ 1年目で退職した薬剤師が7年かけてたどり着いたキャリアの選択についてはこちら
▶将来への不安から焦って答えを出そうとしている方へ
転職・退職・現状維持――どの選択肢も簡単には決められないものです。
悩み続けた経験を通して、無理にすぐ答えを出さなくてもいいと思えるようになりました。
▶転職するか迷っている方へ
まだ転職するか決めていなくても、相談してみることで見える景色が変わることもあります。
情報収集だけでも視野が広がったと感じた、ファルマスタッフの面談体験についてまとめています。
▶「辞めたい」と感じ始めた方へ
「もう限界かもしれない」と感じながらも働いていませんか?
私自身も退職を決意するまでにたくさん悩みましたが、退職を決意できたことで見える世界が変わりました。

















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